土砂採取跡地に出力4MWのメガソーラー、年間の売電収入は1億5000万円に:太陽光
大和ハウス工業は石川県七尾市の土砂採取跡地に総出力4MW(メガワット)のメガソーラー「DREAM Solar石川七尾I・II」を建設する。年間の発電量は約430kWh(キロワット時)を予定しており、売電収入は約1億5000万円を見込むという。
大和ハウス工業とそのグループ会社でエネルギー事業を展開する大和エネルギーは、石川県七尾市の土砂採取跡地に総出力約4MW(メガワット)のメガソーラー「DREAM Solar石川七尾I・II」を建設する(図1)。大和ハウス工業は発電所の設計・施工に加え、発電事業者としての運営管理までを大和ハウスグループが担うことで再生可能エネルギー事業のワンストップサービスを強化していく方針だ。
出力約1.8MWの発電所Iは2015年6月に着工し、同年12月の完成を予定している。出力約2.2MWの発電所IIは同年8月から建設を開始して、2016年3月に完成する計画だ。年間発電電力量は約430kWh(キロワット時)を予定しており、これは一般家庭で約909世帯分の電力量に相当する。発電した電力は北陸電力へ売電する予定で、年間の売電収入は約1億5000万円を見込んでいるという。
発電所Iの太陽電池モジュールはレネソーラ社製の出力255Wのパネルを7050枚、パワーコンディショナにはダイヘンの製品を採用した。発電所IIにはハンファソーラーワン社製の出力310Wのパネルを7900枚使用して、田淵電機製のパワーコンディショナーを用いる。
大和ハウス工業は、事業用地の賃借者であるリース会社よりメガソーラーの建設工事を請け負っている。大和エネルギーは大和ハウス工業が建設したメガソーラーをリース会社から賃借して、発電した全電力を北陸電力に売電するとともにメガソーラーの運営・管理を行う。メガソーラーの建設と運営・管理をグループ会社が行うことでより効率的な発電事業の推進を狙う(図2)。
大和ハウス工業が手掛ける再生可能エネルギーによる発電事業は、2015年3月現在で合計87カ所、総出力は約101MWに達した。太陽光発電の他にも、東芝のグループ会社であるシグマパワーホールディングスなどとの合弁で水力発電所事業会社を設立して水力発電事業に参入するなど、今後も風力、太陽光、水力の再生エネルギー事業を推進して、2018年度までに同発電事業を合計出力を200MWに引き上げる計画だ。
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