九州3県に5カ所のメガソーラーを建設、国富工場からのパネルで合計9MW:太陽光
ソーラーフロンティアは、SFソーラーパワーを通じ、九州地区に5カ所、合計9MW(メガワット)となる太陽光発電所の建設を開始した。
SFソーラーパワーは2013年に設立されたソーラーフロンティアと日本政策投資銀行との共同投資会社だ。これまでアジアの空港で最大規模となる関西国際空港内の発電所(11.6MW)をはじめ、サントリーグループの工場(4.4MW)など、全国でさまざまな大規模太陽光発電プロジェクトを実現してきた。今回発表した九州地区5カ所の案件はこれらに続くものとなる。建設を開始したのは、福岡県北九州市の恒見第1発電所(2.5MW)、同第2発電所(2.5MW)、同第3発電所(1.0MW)、鹿児島県東串良町の東串良発電所(2.5MW)、宮崎県西都市の西都発電所(1.0MW)の5カ所だ。合計出力は9MWになる(図1)。
九州県内に異なる地権者を持つこれらの大規模太陽光発電所はいずれも高圧連系で2015年11月頃に完成予定だという。その後発電を開始し、全量を九州電力に売電する予定だ。ソーラーパネルは宮崎県国富町にある世界最大規模の太陽電池工場であるソーラーフロンティア国富工場(公称生産能力900MW)で生産するCIS薄膜太陽電池を供給する計画だ(関連記事)(図2)。
ソーラーフロンティアは「単独およびSFソーラーパワーを通じて、今回の案件を含めて現在全国で20カ所以上のメガソーラーを運転・建設している」(同社)という。同社では太陽電池の生産・販売からこうした発電所建設・売電事業に至る一貫サービス体制を確立し、経験豊富な専門チームが保守・管理を手掛けることで発電所開始後も付加価値の高いサービスを継続して提供することを目指す。
関連記事
- 日本企業が米国で太陽光発電、280MW規模を建設
ソーラーフロンティアは2015年3月11日、米Gestamp Solarから太陽光発電所の開発案件群を取得することについて最終合意に達したと発表した。2016年末までに全て完成し、完成後は発電所を売却する。 - 九州最大のメガソーラー着工、発電能力96MWで2018年に稼働
宮崎市にあるゴルフ場の建設予定地が巨大なメガソーラーに生まれ変わる。140万平方メートルの広大な用地に30万枚の太陽光パネルを設置して、発電能力が96MWに達するメガソーラーを建設する計画だ。2018年の春に運転を開始する予定で、3万3000世帯分の電力を供給することができる。 - 太陽光発電の余剰分を250台の蓄電池に、九州で2015年度内に稼働
九州では太陽光発電が拡大して、昼間の供給量が地域の需要を上回ってしまう可能性がある。そうした余剰分を大容量の蓄電池に充電して需給バランスを調整する試みが始まる。福岡県の火力発電所の構内に250台の蓄電池を導入して、最大5万kWの電力を充電できるようにする計画だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.