シャープ製パネルを9200枚、工場跡の未利用地に2.4MWのメガソーラー:太陽光
西部ガスグループは、同社の北九州工場跡地の未利用地部分に出力2.4MWのメガソーラーを建設する。同グループが手掛けた7カ所目となる太陽光発電所で、完成すれば発電規模の合計は31.5MWとなる見込みだ。
西部ガスグループは、西部ガス北九州工場跡地(北九州市若松区響町)の未利用地部分に「エネ・シード北九州第2太陽光発電所」を建設する(図1)。2万8000平方メートルの敷地に、シャープ製の太陽光パネル9200枚を設置するもので、発電規模は2.4MW(メガワット)、年間発電量は250万kWh(キロワット時)を想定する。2015年8月下旬に着工し、同年12月の完成を予定しており、12月下旬には運転を開始する計画だ。投資額は約6億2000万円。
同グループは、再生可能エネルギー事業を担当するエネ・シードを設立(西部ガス100%出資)して、平成24年度に太陽光発電事業に参入した。これまでに、福岡県大牟市(1カ所)、北九州市(4カ所)、長崎県長崎市(1カ所)の各地区で合計6カ所の太陽光発電所を運用しており、発電した電力は新電力・九州電力に売電している。エネ・シード北九州第2太陽光発電所は、同グループが計画する7カ所目の太陽光発電所で、同発電所が完成すれば、発電規模の合計は31.5MWとなる。なお、発電所はエネ・シードネクストが建設し、運営する。
西部ガスグループの太陽光発電事業は、事業ごとに最適なスキームを検討し、他事業者との共同事業形式(共同出資して事業会社を設立)、もしくは同グループの単独事業形式で進められている。現在、共同事業形式の事業会社としてエネ・ シードNOK、エネ・シードひびきの2社を、また単独事業形式の事業会社としてエネ・シードネクストの1社を設立した。
このうちエネ・シードネクストは、同グループが単独事業に取り組むために、エネ・シードが100%出資して、平成25年に設立した事業会社だ。有望な適地情報に基づいた土地の賃借交渉や、太陽光発電所の建設・運営を一括して行っている。同社の太陽光発電事業は、エネ・シード響南太陽光発電所(発電規模1.7MW、平成25年7月運転転開始)に続き2カ所目となっている。
また、エネ・シードNOKは、エネ・シードと千代田化工建設が共同出資して設立した事業会社。 同社は、九州ガス圧送 大牟田工場(福岡県大牟田市)、西部ガス長崎工場 (長崎県長崎市)、西部ガス北九州工場(北九州市若松区)跡地の未利用地部分、及び 北九州市門司区(吉志新町)の合計4カ所に、太陽光発電所を建設して運用している。
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