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てんぷら油を回収して25世帯分の電力に、リサイクルでCO2削減自然エネルギー(2/2 ページ)

宮城県内で7割以上の世帯が加入する「みやぎ生活協同組合」は新たにバイオディーゼル燃料による発電設備を導入した。店舗で回収したてんぷら油をろ過して作ったSVO(植物油)を利用する。年間に約3万リットルのSVOを消費して電力購入量とCO2排出量の削減に役立てる。

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太陽光や風力も増やして原子力をなくす

 みやぎ生協は電力の消費に伴うCO2(二酸化炭素)排出量の削減にも精力的に取り組んできた。バイオマスの一種であるSVOを燃料に使ったコージェネレーションシステムの導入はCO2排出量の削減につながる。バイオマスのほかにも店舗の屋上で太陽光発電を実施して店舗内で消費している(図4)。


図4 店舗の屋上に設置した太陽光パネル(仙台市の鶴ヶ谷店)。出典:みやぎ生活協同組合

 東日本大震災で甚大な被害を受けた東北地方では、福島第一原子力発電所の事故をもとに原子力の撤廃と再生可能エネルギーの拡大を求める声が強い。みやぎ生協も2012年に見解を出して、「原子力発電所はすべて廃止し、国は再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策に転換すべき」と主張してきた。

 2013年には岩手県と秋田県の生活協同組合とともに発電事業会社の「コープ東北グリーンエネルギー」を設立して、秋田県内で風力発電所の建設を進めている。このほかに日本紙パルプ商事が岩手県内で建設中の木質バイオマス発電所にも出資するなど、東北地方の再生可能エネルギーの拡大を推進している。

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