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みやま市が電力の地産地消を加速、蓄電池で30分単位の需給調整も:電力供給サービス(2/2 ページ)
福岡県みやま市が電力会社に頼らないエネルギーの供給体制を強化する。市が中心になって設立した新電力が11月1日に市役所の庁舎へ電力の供給を開始した。地域の太陽光発電から電力の調達量を増やしながら、蓄電池を使って30分単位で需給バランスを調整する実証事業にも取り組む。
ビッグデータ解析で電力の需給予測
太陽光を中心に再生可能エネルギーの地産地消を拡大するために、電力の需給バランスを調整するシステムの開発にも力を入れる。九州大学などと共同で12月から「インバランスリスクゼロを目指した電力需給オペレーションシステム」の実証事業を開始する予定だ。電力は常に需要と供給を一致させる必要があるために、需給バランスが崩れる「インバランス」を電力会社が調整することになっている。
インバランスが発生すると新電力は差額料金を電力会社に支払わなくてはならず、収益を悪化させる恐れがある。みやまスマートエネルギーと九州大学は地域の発電量と電力消費量に気象や消費者行動のデータを加えて、ビッグデータ解析で30分単位の需給予測ができるソフトウエアを開発する。
さらに地域内に分散する蓄電池を利用して、太陽光発電の電力を短時間だけ充電する仕組みを併用する。「アクティブグリッド」と呼び、需給状況に合わせて蓄電した電力を放電してインバランスを解消することができる(図4)。インバランスの発生量をゼロに近づけて、電力会社に支払う差額料金を減らす効果がある。
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