シャープ製パネルを6万枚、ゴルフ場が出力15MWのメガソーラーに:太陽光
太陽光発電の盛んな長崎県で、大和リースがゴルフ場の跡地を活用してメガソーラーを設置した。出力は15MWで、年間発電量は一般家庭3340世帯分に相当する約1580万kWhとなる計画だ。発電電力は全て売電し、年間の売電売り上げは5億円以上を見込んでいる。
長崎県西部の西彼杵郡時津町(にしそのぎぐんとぎつちょう)に、出力15MW(メガワット)のメガソーラー「DREAM Solar ひぐち長崎」(以下、ドリームソーラー)が完成し、発電を開始した。大和ハウスグループの大和リースが手掛けたもので、2014年6月まで31年間にわたって営業していたゴルフ場「ひぐち時津カントリークラブ」の跡地を活用している(図1)。
ドリームソーラーは大和リースが2014年4月に土地所有者である三巴産業と事業協定を締結し、2014年8月から建設に着工。ひぐち時津カントリークラブの跡地660平方キロメートルのうち、約246万平方キロメートルの敷地に発電設備を設置した。総事業費は113億8000億円。
太陽光パネルはシャープ製で、出力250Wのパネルを約6万枚設置する。年間発電量は一般家庭3340世帯分に相当する約1580万kWh(キロワット時)となる計画で、大和リースが発電事業者となり発電した電力を全て九州電力に売電する。年間の売電売り上げは約5億6900万円となる見込みだ。
大和リースは太陽光発電事業に注力しており、2015年10月30日現在、日本国内で32カ所、合計出力30.63MWのメガソーラーを運営している。今後も大和ハウスグループは風力、水力などの再生可能エネルギーも含め、2018年度までに合計200MWの再生可能エネルギーによる発電事業を展開する計画だ。
関連記事
- 島々にあふれる太陽光と海洋エネルギー、農業や造船業の復活に
長崎県には島が1000近くもあり、周辺の海を含めて再生可能エネルギーの宝庫だ。島の1つでは日本最大の430MWに達するメガソーラーの建設計画が進行中で、降り注ぐ太陽光を受けて発電と農業の再生に挑む。別の島の近海では海洋エネルギーの開発が造船業を中心に活発になってきた。 - 人工の島にメガソーラー完成、琵琶湖から2600世帯分の電力
琵琶湖の中に1つだけある人工の島で大規模なメガソーラーが運転を開始した。発電能力は8.5MWに達して、滋賀県で最大の太陽光発電所になった。エネルギーの地産地消を推進する滋賀県が民間の事業者に県有地を貸し出して実施したプロジェクトで、県には年間に2800万円の納付金が入る。 - 設置するだけで省エネになるシャープの「採光フィルム」、照明電力を年間4割削減
シャープが開発した「採光フィルム」は、窓に設置することで太陽光などの外光を効率良く取り込める。同社が実施した実証実験では、この採光フィルムを導入することで年間4割以上の照明電力の削減効果を確認できたという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.