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見える化で再生可能エネルギーの価値を高める、NTTスマイルが事業戦略を発表:太陽光(3/3 ページ)
NTTスマイルエナジーは東京都内で会見を開き、同社の事業戦略について説明した。太陽光発電の見える化サービス「エコめがね」などを展開する同社だが、再生可能エネルギーのさらなる流通や価値を高める新サービスの開発に注力していく方針だという。
再生可能エネルギーの価値を高めるアグリゲーターへ
NTTスマイルエナジーでは、2015年1月からはエコめがねの利用者を対象に、発電した電力を高く買い取り、新電力のエネットに売電する「エコめがねPlus」という新サービスを開始した。NTTスマイルエナジーはエコめがねの利用者から電力を買い取ることで、小売事業者に対して供給できる電力量を事前に予測しながら売電できる(図4)。
太陽光発電は天候や地域によって発電量がばらつくため、小売事業者にとっては調達先として利用しにくい。しかしエコめがねを利用する太陽光発電設備から広く電力を集めれば、発電量を安定的に確保できる。エコめがねPlusはNTTスマイルエナジーがアグリゲータとして発電者と小売事業者の間を仲介することで、出力が不安定な再生可能エネルギーを使いやすくし、価値を高める狙いもある。
NTTスマイルエナジーはこれまでエコめがねを中心に、太陽光発電の見守りなど既設の発電設備の運用や保守をサポートするサービスを展開してきた。しかし今後はこうしたエコめがねPlusなど、再生可能エネルギーのさらなる流通や価値を高める新サービスの開発に注力していき、「再生可能エネルギーのNo.1アグリゲータを目指す」(谷口氏)としている(図5)。
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