ニュース
日本海の風を3万世帯分の電力に、秋田県に出力51MWの風力発電所:自然エネルギー
ユーラスエナジーが手掛ける秋田県内で4カ所の目となる風力発電所「ユーラス由利高原ウインドファーム」が稼働を開始した。総出力は51MW、約3万世帯分の年間発電量を見込んでおり、秋田県内で最大規模の風力発電所だ。
ユーラスエナジーが秋田県の南部にある由利本庄市(ゆりほんじょうし)に建設を進めていた「ユーラス由利高原ウインドファーム」が2015年12月18日から稼働を開始した。2009年1月から開始した約5年間の環境影響評価も含め、約7年で稼働に至った(図1)。
同ウィンドファームは日本海沿岸から約5キロメートルほど内陸に入ったところに位置している。ここにシーメンス製の17基の大型風車を並べて設置する。1基当たりの発電能力は3MWで、最大51MWの電力を供給することができる計算だ。年間の発電量は一般家庭で3万世帯分に相当し、同時に年間約5万7000トンのCO2削減効果も見込める。
既に秋田県内ではユーラスエナジーが運営している3つの風力発電所が稼働している。一番北にある「田代平ウィンドファーム」(出力7.65MW)、中部の秋田港にある「秋田港ウィンドファーム」(同18MW)、南部にある「西目ウインドファーム」(同30MW)の3カ所だ(図2)。
関連記事
- 3万世帯に電力を供給する風力発電所、2016年1月に秋田県で運転開始
風力発電所の開発が相次ぐ秋田県でも最大規模の51MW(メガワット)の発電設備を建設する工事が始まった。2016年1月に運転を開始する予定で、年間の発電量は一般家庭で3万世帯分に相当する規模になる見込みだ。豊田通商と東京電力の合弁会社ユーラスエナジーが建設・運営する。 - 風力発電で全国トップを走り、バイオマスと水素でも電力を作る
秋田県の日本海沿岸で2カ所の港に洋上の風力発電所を建設する計画が始まった。地域に豊富にある森林資源を生かして木質バイオマス発電の導入も進み、再生可能エネルギーによる電力の供給が県内の需要を上回る勢いで拡大中だ。余剰電力を水素に転換するプロジェクトも動き出す。 - 最大34基で170MWの洋上風力発電所、環境影響評価が秋田県で始まる
秋田県の2つの港に建設する洋上風力発電所の開発計画が動き出した。丸紅を中心とする事業者グループが環境影響評価の手続きを開始した。計画では能代港と秋田港の港湾区域に合計で最大34基の大型風車を設置して170MWの発電能力を発揮する。2021〜22年の運転開始を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.