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“セット割”に勝負を託す、東京電力の新料金プラン電気料金の新プラン検証シリーズ(5)(3/4 ページ)

首都圏は小売全面自由化で新たに開放される家庭・商用向け低圧市場の中で、最も激しい事業者間の競争が予想される。その中で現在最大の顧客を抱え、“守る立場”にいるのが東京電力だ。その同社がついに電力料金プランの概要を発表した。

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スタンダードプランにも「スマート契約」

 スタンダードプランの最後の1つ、プランXはプレミアムプランと同じくスマートメーターを活用してピーク電力をもとに基本料金を決めるスマート契約方式のプランだ。こちらの基本料金は1kW当たり561円で、電力量料金は300kWhまでが1kWh当たり23.4円、それ以降は30.02円と基本料金の算出以外はその他のスタンダードプランと同じ価格となっている(図6)。


図6 プランXの概要(クリックで拡大)出典:東京電力

 スマートメーターを活用することで、これまでの電力の使用実績をもとに電力料金を決めることができる「スマート契約」。日頃から消費電力の多い電化製品などを同時かつ継続的に使わないといった工夫を日々行える場合は、電気料金を安く抑えられる可能性がある。

 一方で特定の時間帯に大量の電気を使えば、ピーク電力が更新されて基本料金が高くなってしまうリスクもあるものの、電力需要の削減に向けたインセンティブ効果も期待できる。今後HEMSなどと連携した新サービスを提供するといった、新しいビジネスモデルの構築も検討できる可能性がある。スタンダードプラン以外の多くのプランが、このスマート契約方式となっている点も注目だ。

ライフスタイルに合わせたプランも提供

 スタンダード、プレミアムに加えて、ライフスタイルにあった電気料金プランも新設している。1つがスマートライフプランだ。オール家電住宅を対象にしたプランで、「エコキュート」などの夜間蓄熱式機器を1kVA(キロボルトアンペア)以上所有するユーザーのみ加入できる。夜間電力を割安にするプランで、契約方式はスマート契約。特典としてとしてエコキュートやIHクッキングヒーターなどの電化製品の故障修理サービスも付属する(図7)。

 もう1つは昼間はあまり電気を使わないが、夜間に多く利用するというユーザー向けの「夜トクプラン」だ。昼間の電気料金はスタンダードプランより割高になるが、夜間の電力を安くしている。夜間電力として割安にする期間を8時間と12時間から選べる。なお、こちらもスマートライフプランと同様に、スマート契約方式のプランだ(図8)。

図7 スマートライフプランの概要/図8 夜トクプランの概要(クリックで拡大)出典:東京電力

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