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東北電力管内のスマートメーターに不具合、1500世帯で料金を誤徴収:電力供給
東北電力が設置を進めているスマートメーターの一部機種に、計量機能の不具合が起きていたことが分かった。家庭の電力使用量や、東北電力への太陽光発電設備で発電した電力の売電量などを誤って計測していたという。
東北電力が設置を進めているスマートメーターの一部機種に、計量機能の不具合が起きていたことが分かった。家庭の電力使用量や、東北電力への太陽光発電設備で発電した電力の売電量などを誤って計測していたという。
不具合が起きていたスマートメーターは、東北計器工業社製の250A(アンペア)電力計(図1)。原因は設計上の不具合によるものだという。2015年10月から契約容量が比較的大きい低圧の家庭や店舗などに取り付けを進めており、累計設置数は1500世帯にのぼるという。
東北電力では該当するスマートメーターの設置を中断する。既に取り付けていた家庭などに対しては従来型メーターへの取り換えを依頼し、個別に電気の使用状況を調査して、該当するスマートメーター設置期間における電気使用量や料金などについて協議を進めていくとしている。なお、同様の不具合は他機種のスマートメーターでは確認されていないという。
東北電力は2015年1月に、2032年度末までに同社管内の全ての顧客に対してスマートメーターを設置する計画を発表している。
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