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「290円ラーメン」を止めた幸楽苑、新電力とLED照明で年間1億円以上のコスト削減:LED照明
ラーメン店を展開する幸楽苑は、コスト削減策の一環として、新電力の採用とLED照明の導入を拡大することを決めた。
ラーメン店「幸楽苑」を展開する幸楽苑は電力コストの削減に取り組む。幸楽苑は2015年5月に、それまで強みとしていた「290円ラーメン」を中止し、収益性を重視した取り組みを強化する方向性へと移行。「価格」より「価値」を重視した商品政策に切り替え、地域限定商品の導入などさまざまな取り組みを進めている。これらの客単価改善への取り組みに加えて、既存店舗のコスト削減策として、新電力を採用するとともに、LED照明の導入を広げることを決めた。
新電力については、電力の調達先を大手電力会社から、より価格の安い新電力に切り替える。調達先はエネットと伊藤忠エネクスで、2016年4月から全国333店舗(高圧受電契約店舗)と、郡山、小田原、京都の3つの工場において、切り替えを進めていく。これにより年間約6000万円のコスト削減を実現するという。
さらにLED照明については、2015年4月から取り組んできた看板のLED照明化を加速する。既に185店舗の看板をLED照明に切り替えてきたが、導入店舗をさらに拡大するとともに、看板に加えて外灯や厨房照明なども含めてLED照明化を進めていく。既存店舗409店舗を対象とし、順次導入を行っていく。これにより年間約1億2000万円の電力コスト削減を実現する。
これにより2016年3月期の店舗の電気料金見込み額が13億2400万円だったのに対し、2017年3月期末までに1億7000万円の電気料金を削減し、11億5400万円とすることを目指す。
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