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風力・水力・太陽光で作った電力の循環モデルを模索、野菜工場やEVで活用へ:自然エネルギー
NTNは、三重県桑名市の先端技術研究所の敷地内で発電したエネルギーを循環させるエネルギー循環モデル「グリーンパワーパーク」を設立した。
NTNは、中期計画「NTN 100」により2018年3月に迎える創業100周年と、次の100年の持続的成長に向けたさまざまな施策を推進中だ。その中で取り組む新たな4つの事業領域の1つが、自然エネルギーを利用したエネルギ―事業である。高効率な翼や独自技術を活用した小型風力発電装置や小水力発電装置、蓄電装置など、独自技術により差別化できる領域で新たな製品領域を拡大していく方針を示している(図1)。
今回新たに設立した「グリーンパワーパーク」では、このエネルギー事業における中心的な製品の1つである、垂直軸風車を3基、小水力発電装置を1基、風力と太陽光のハイブリッド街路灯を3基、新たに設置。自然エネルギー関連装置の実証実験を行う。
今回導入した垂直軸風車は、どの方向から吹く低速の風でも回り始め、風速2メートル/秒で発電を開始する他、ほとんど騒音を出ないという特徴を持つ。小水力発電装置は、農業用の水路や下水道など、小さな水流がある場所で使用可能で、特殊な形状のプロペラの羽根が効率的に水を捉える構造となっている。
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