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「中央新幹線」の送変電設備を新設へ、15万ボルトの電力を供給:電力供給サービス(2/2 ページ)
2027年に東京−名古屋間で開業予定の「中央新幹線」に向けて、中部電力が変電所と送電線を新設する。JR東海が車両基地と鉄道変電所を岐阜県に建設するため、既設の送電線を分岐して電力を供給する計画だ。中央新幹線を走る超電導リニア車両の運行には最大27万キロワットの電力が必要になる。
時速500キロで3万5000万kWを消費
中央新幹線は東京都から神奈川・山梨・静岡・長野・岐阜の各県を通って愛知県まで到達する(図3)。車両は超電導リニア方式で、磁力を使って軌道から10センチメートル浮上したまま時速500km(キロメートル)で走ることができる。実際の運行にも利用する山梨リニア実験線で走行試験を実施中だ。この実験線には東京電力の「東山梨変電所」から電力を供給している。
JR東海の説明資料によると、超電導リニア方式の列車が時速500kmで走行した場合には3万5000kW(キロワット)の電力を消費する。1時間あたり最大で5本の列車が同時に走ることを想定すると、ピーク時には27万kWの電力を消費する見込みだ(図4)。
中央新幹線の沿線の距離は東京電力と中部電力の管内で2分の1ずつに分かれるため、それぞれの電力会社から最大13万5000kWの電力を供給する必要がある。JR東海は夏のピーク時にオフィスビルなどで消費する電力と比較して、中央新幹線の消費電力が地域の電力供給に大きな影響を与えないと説明している(図5)。
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