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世界初の「電気道路」がスウェーデンに、架線から電力を受けてトラックが走る:電気自動車(1/2 ページ)
スウェーデンの公道が2キロメートルにわたって「電気道路」になった。道路の上に電車の線路と同様の架線を張り、トラックの屋根から伸ばしたパンタグラフで電力を受けて走行する。化石燃料の削減に取り組むスウェーデン政府と民間企業が共同で推進する世界初の試みだ。
世界で初めての「電気道路(Electric Road)」がスウェーデン中部のイェヴレ市で6月22日から利用できるようになった。片側2車線の公道のうち外側の1車線の上部に、電力を供給する架線が2キロメートルの長さで伸びている(図1)。
架線から電力を受けられるのは専用のハイブリッド電気トラックである。スウェーデンの大手自動車メーカーであるスカニア(Scania)が開発した大型の電気トラックで、運転席の上部に格納したパンタグラフを伸ばして架線から電力を受け取る仕組みだ(図2)。電力関連の技術はドイツのシーメンス(Siemens)が開発した。
パンタグラフが架線から外れると、トラックは蓄電池に充電した電力を使いながら通常のエンジンを併用して走ることができる。充電容量が5kWh(キロワット時)のリチウムイオン電池を使って最長3キロメートルの走行が可能だ。トラックの排気量は9リットルで、360馬力を発揮する。車両の総重量は9トンある(図3)。
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