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ため池の太陽光発電で新方式、パネル1枚にパワコン1台で効率アップ:自然エネルギー(2/2 ページ)
福岡市の農業用ため池の水上に1200枚の太陽光パネルを浮かべて発電を開始した。パネル1枚ごとに小型のパワーコンディショナーを接続した分散構成が特徴だ。パネル単位で電力を直流から交流に変換して全体の発電量を最大化する。各パネルの発電量を遠隔から監視することもできる。
フロートは実績のあるフランス製を採用
水上の太陽光パネルで発電した電力はマイクロインバーターで交流に変換した後に、ケーブルを通じて陸上の受電装置へ送る仕組みだ(図4)。受電装置で高圧(50kW以上)の電力に集約して送配電ネットワークへ供給する。受電装置の近くには電気自動車用の充電器も設置した。
水上式の太陽光発電に欠かせないフロートにはフランスのシエル・テール社の製品を採用した。高密度ポリエチレン製の2種類のモジュールを組み合わせて架台を作り、その上に12度の傾斜角で太陽光パネルを設置する方式だ(図5)。日本でも埼玉県や兵庫県で稼働中の水上式メガソーラーで使われている実績のあるフロートである。
蓮花寺池の太陽光発電は福岡市が公募して実施した(図6)。公募で選ばれた地元の太陽光発電事業者のパワーマックスが建設・運営する。発電した電力は固定価格買取制度で売電して、福岡市には池の賃貸料が入る。賃貸料は20年間で約700万円を見込んでいる。ため池などの農業用施設の維持管理費の軽減に生かす方針だ。
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