リオ五輪の熱戦報じる50MWの電力、3000台以上のUPSと24時間監視で保護:電力供給サービス
熱戦が繰り広げられているリオ五輪だが、実は大会に使用されている電力の20%が「報道」で費やされているという。この電力を支えているのがGEである。
オリンピック(五輪)のワールドワイドパートナーであるGEはリオ五輪に関連する160以上のインフラプロジェクトにかかわっているが、オリンピック国際放送センター(IBC)の運営に、50MW(メガワット)の電力供給と保護システムを提供していることを明らかにした。
GEは2005年1月から五輪の公式パートナーで、主に発電システムや送電システム、ヘルスケア関連技術、照明機器とシステム、航空エンジン、鉄道輸送、水処理施設とサービスなど、インフラ関連を中心に多くのプロジェクトを担っている。その中でも大きなプロジェクトの1つがIBCへの電力供給である。
IBCはリオ五輪の報道にかかわる1万人以上の記者や放送関係者の中核拠点であり、同大会全体で消費される電力の約20%相当である50MWの電力を同センターで消費するという(図1)。
GEグループのGEエナジーコネクションでは、IBCへの50MWの電力供給とともに、毎日24時間にわたる供給を保証する電力保護および監視ネットワークを提供している。停電の回避に向けては、3000台以上のUPS(無停電電源装置)のネットワークを使用。これらはGEの35人の専門スタッフなどによるチームで運転状況を監視し、必要に応じて予防的な対応を取るとしている。
GEではこの他、リオ五輪開催に備えて50万人以上の観光客が訪れるとされる中、周辺地域の発電強化のために、周辺火力発電所に最新式のコンバインドサイクルによるガス火力発電用タービンを導入するなど、リオ五輪における電力網を支えている。
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