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藤沢市の「100年続く街」、健康福祉新施設オープンで開発率50%へスマートシティ(1/2 ページ)

神奈川県藤沢市のスマートシティ「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」は、新たな施設として、健康・福祉・教育に関する多機能複合型拠点「Wellness SQUARE」を2016年9月にオープンする。これによりFujisawa サスティナブル・スマートタウンの開発率は当初計画に対し約50%に達し、計画通りの「街づくり」が進んでいるという。

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 神奈川県藤沢市の「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン(以下、藤沢SST)」は、パナソニックの約19万平方メートルの工場跡地を利用し、先進的なスマートタウンの実証の場として開発が進められている新しい街である(図1)。パナソニックを含めたFujisawa SST協議会で運営している。

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図1 藤沢SSTの戸建て住宅の様子。エネルギーを創り出し、それを貯蔵する仕組み「創蓄連携システム」を全戸に導入している

 パナソニックを中心とする12社や藤沢市が中心となって開発プロジェクトを推進。2012年度までに街の構想を固め、2013年度から順次建設を開始。2014年度には街びらきを行い、入居者を募集し始めた。住宅は、戸建て住宅が約600戸、集合住宅が約400戸を計画しているが、まずは戸建て住宅から分譲を開始。現在は330世帯が入居しているという。

多世代交流を実現する健康・福祉・教育施設

 こうした流れの中で、新たに完成したのが、健康・福祉・教育施設「Wellness SQUARE(以下、ウェルネススクエア)」である。同施設は北館と南館の2棟で構成される拠点で約68kW(キロワット)の太陽光発電、ガスコージェネレーションシステム、蓄電池などを備えている。北館は2017年4月の完成を計画しており特別養護老人ホームと短期入所生活介護施設が入居する。今回完成した南館は、サービス付き高齢者向け住宅、居宅介護支援施設、訪問介護施設、通所介護(デイサービス)施設、訪問看護施設、クリニック、薬局、認可保育園、学童保育施設、学習塾が入居。2016年9月1日にオープンする(図2)。

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図2 藤沢SST内に新たに完成した「ウェルネススクエア」の南館。右奥で工事をしているのが北館となる

 同施設がテーマとしているのが「多世代」「多機能」「多業種協業」である。介護施設や老人ホームなどの高齢者から、保育園や学童、学習塾などの子どもたちまで、幅広い年代の人々が同じエントランスを通って利用する仕組みとなっているという。Fujisawa SST協議会の代表幹事のパナソニック 役員で、ビジネスソリューション本部長 兼 東京オリンピック・パラリンピック推進本部長の井戸正弘氏は「多世代の共生を支えるつながる空間であることが特徴である。藤沢SSTは100年続く暮らしを目標としているが、社会課題の価値と空間価値向上を推進することで、新しい社会や街づくりの形を示していく」と述べている。

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