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藤沢市の「100年続く街」、健康福祉新施設オープンで開発率50%へスマートシティ(2/2 ページ)

神奈川県藤沢市のスマートシティ「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」は、新たな施設として、健康・福祉・教育に関する多機能複合型拠点「Wellness SQUARE」を2016年9月にオープンする。これによりFujisawa サスティナブル・スマートタウンの開発率は当初計画に対し約50%に達し、計画通りの「街づくり」が進んでいるという。

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街づくりは50%まで完成

 藤沢SSTはもともと、2020年度前後までをめどに街づくりを進めていく計画を示しており、今回のウェルネススクエア(南館)の完成で、開発の進捗状況は約50%まで来たとしている。今後は、2017年4月にウェルネススクエアの北館を完成させる他、2016年秋には藤沢SST内に次世代型物流施設をオープンさせる予定。これはヤマト運輸をパートナーとしているという。さらに集合住宅なども2017〜2020年度の間に建設する(図3)。

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図3 藤沢SSTプロジェクトの今までの実績と今後の計画(クリックで拡大)出典:パナソニック

 藤沢SSTのここまでの手応えとしてFujisawa SSTマネジメントの社長である宮原智彦氏(パナソニック)は「都市開発の状況は現在、計画の約半分まで来ており、ほぼ計画通りに進んでいる」と自信を見せる。

 さらに「先進的なスマートシティということで国内外の多くの企業から関心を得ており見学の数も非常に多い。1年間で1万人以上の見学がある」と宮原氏は述べている。藤沢SSTは開始当初から、1990年比でCO2排出量70%削減、2006年比で生活用水の使用量30%削減、再生可能エネルギーの利用率30%以上、ライフラインの確保3日間を数値目標とした取り組みを進めてきている(図4)。

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図4 藤沢SSTの数値目標 出典:学研ココファンホールディングス

 これらの目標についても「現在は330戸の入居世帯に商業施設があるという状況だが、現状ではCO2の排出量70%削減も再生可能エネルギー利用率30%以上という目標も達成できている。このままのペースを維持していきたい。また、ライフラインの確保についても入居者が進んで活動を進めている状況で、見学者からも高い関心を集められている」と宮原氏は現状を説明している。

街を育てる取り組み

 藤沢SSTでは、2013年から建設を開始し街づくりを中心とした取り組みを進めてきたが、2016年度からは「徐々に『街を育てる』フェーズに入ってきた」(宮原氏)としている。これに対し、街にかかわる人全てが藤沢SSTの未来を育てることを目指し「まち親プロジェクト」を推進しているという。

 「当初思っていた以上に入居した世帯が自治会などの活動やコミュニティー活動が活発で、街としての価値を示すことができているのではないか。今後はこうした仕組みやノウハウなどを生かして水平展開を進めていく」と述べている。

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