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もみ殻で精米、熱と電力を100%自給:自然エネルギー(2/2 ページ)
米作への依存度が高いミャンマーは、精米時に必要なエネルギーの調達に苦心している。精米後に残る「もみ殻」をバイオマスとして用い、必要な全エネルギーを得る。このような取り組みをヤンマーが始めた。
電力不足に苦しむミャンマー
ミャンマーは日本の1.8倍の国土(67万7000平方キロメートル)に、日本の半分弱の人口(5400万人)が暮らす農業国だ(図3)。
タイに次ぎ、米の生産量は世界第7位。輸出品は3種類。天然ガス(年産484ペタジュール)と米を中心とした農作物、ヒスイだ。
天然ガスを産出するものの、エネルギー関連のインフラは国内の必要を十分満たす段階に達していない。年間総発電量(2014年時点で142億kWh)に占める水力発電の比率は62%、天然ガスが35.2%(図4)。化石燃料の輸入量が少ない点では優れているものの、そもそも電化率が32%と低く、3600万人もの国民が系統電力と切り離されている。
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