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水力発電で地域振興、豊富な水源と地形を生かして290世帯分の電力に自然エネルギー(2/2 ページ)

水力発電が盛んな岐阜県で、新たに2カ所の水力発電所が稼働した。2つの発電所の合計で年間290世帯分の電力を発電することができる。地元の農業水利施設を活用した発電所だが、売電収益を地域振興施設の電気代など、農業施設以外への活用を認めているのが特徴の事業だ。

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55メートルの落差で4億円以上の売電収益

 諸家清流発電所は揖斐川町の北西部の坂内地域に建設した。坂内地域は滋賀県と福井県に隣接しており、海抜260〜500メートルと標高が高いエリアだ。諸家清流発電所もこうした標高と山間の地形を利用し、落差を利用して発電する水力発電所だ。

 下辻南清流発電所と同様に河川の上流にヘッドタンクを設置し、下流に向かって水圧管路を敷いている。有効落差は約55.2メートルで、下流にはクロスフロー水車を導入した発電施設を建設した。


導入したクロスフロー水車(クリックで拡大) 出典:岐阜県

 年間発電量は一般家庭200世帯分に相当する71.6万kWhを見込んでいる。こちらも中部電力に全量売電を行い、計画通り発電すれば、年間の売電収入は約2430万円を見込める。20年間の売電収入は4億8000万円以上になる。総事業費は4億900万円なので、差分の利益を地域振興に活用できる。

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