期待発電量を試算できる、低圧太陽光向け監視サービス:太陽光
ソーラーフロンティアは低圧太陽光向けの遠隔監視モニタリングサービスの受注を開始した。独自の解析技術により、気象計が設置されていない発電所であっても期待発電量を試算し、現状の発電量の健全性を評価できるという。
ソーラーフロンティアは、このほど50kW未満の低圧連係の太陽光発電所を対象とした「ソーラーフロンティア 低圧監視モニタリングシステム」の受注を開始した。スマートメーター、近隣の気象データ、インターネットクラウドサービスなどを活用し、的確な発電所の監視を実現するという。
同システムはスマートメーターで計測した発電量情報をインターネット回線を通してクラウド上に蓄積することで、発電量や売電金額の累計が確認できるだけでなく、実際の発電量と期待発電量とを比較して、発電量の健全性を評価できる。期待発電量は、これまで気象計が設置されていない発電所では算定が困難だったが、ソーラーフロンティアは独自の解析方法を利用し、近隣の気象データに基づく日射量の推定と独自開発のロジックにより算定する。
発電所の状況確認に必要な情報は、PC、スマートフォン、タブレット端末などから確認できる。さらに、太陽光発電システムに不具合が生じた際の発電異常警告や、日次、週次、月次、年次での発電量や売電金額などをレポートとしてメール配信する機能も備える。
なおこのシステムはソフトウエア開発会社エナジー・ソリューションズの発電監視プラットフォームと、インターネットサービス事業を行うアイアンドシー・クルーズの収納代行システムを基にして提供する。商品ラインアップは、スマートメーターによる発電量計測を行う「スタンダード」と、スタンダードの内容に加えてパワーコンディショナごとの監視も行う「プロフェッショナル」の2種類がある。ソーラーフロンティアでは、同システムを通じた商品ラインアップの追加や新サービスの提供についても、今後、協力会社2社と検討する方針。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
太陽光発電に大影響、改正FIT法はどれほど理解されているのか
スマートジャパン編集部では太陽光発電に関わる事業者を対象に、2017年4月から施行された改正FIT法に関する読者調査を実施。今後の事業に大きな影響を与える改正FIT法についての理解度や、事業者側の抱く印象について調査した。
蓄電池で変動を吸収、北海道に4.4MWのメガソーラー
日本アジア投資は北海道帯広市に蓄電池併設型のメガソーラーの建設を進めている。出力4.4MWで容量2.2MWh(メガワット時)の蓄電池を併設する。北海道電力が出力変動対策として蓄電池の設置を求めていることから、道内では蓄電池併設型メガソーラーの建設が活発になっている。
思わぬコストを回避する、発電量の簡単な評価方法とは
今後ますます重要になっていく太陽光発電所の運用保守。しかし、具体的にどのような点に着目して取り組めば良いのだろうか。本連載では日本で太陽光発電所の運用保守事業を手掛けるアドラーソーラーワークスが、実際の事例を交えながらそのポイントを紹介していく。第4回は発電量の評価方法について紹介する。
目視で見つけるトラブルの火種
今後ますます重要になっていく太陽光発電所の運用保守。しかし、具体的にどのような点に着目して取り組めば良いのだろうか。本連載では日本で太陽光発電所の運用保守事業を手掛けるアドラーソーラーワークスが、実際の事例を交えながらそのポイントを紹介していく。第1回は目視検査のポイントを解説する。
