発電していない時でも点検可能、CISにも使える太陽光検査装置:太陽光
アイテスは、太陽光パネル点検装置「ソラメンテ」用のオプション機器を開発した。系統連系前のパネル検査や、CIS型の太陽光パネルの点検が容易に行えるようになった。
太陽光パネル検査・点検装置の開発・販売を行うアイテス(滋賀県野洲市)は、主力製品のソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」用のオプション製品を開発した。ソラメンテと組み合わせることで、系統連系前のパネルや、CISパネルの点検確認が簡単に行えるようになるという。2017年9月から出荷を開始する。
開発したオプション製品は「ソラメンテZ/iS連携キット(SR-200)」と、「ソラメンテCiSアダプター(SR-200)」で、ソラメンテを構成するストリングチェッカーの「ソラメンテ-Z(SZ-200)」、およびパネルチェッカーの「ソラメンテ-iS(SI-200)」の本体にアダプター経由で接続して使用する。
パネルチェッカーのソラメンテ-iSは、系統連系された発電中のパネル表面にセンサーを当てることにより、クラスタ故障を発見する装置。そのセンサー部分を今回開発したソラメンテZ/iS連携キットと交換することで、電流が流れていない状態でもPVケーブルを外すことなくパネルの不具合を特定できるという。
用途としては施工事業者が発電事業者に引き渡す前の完工時検査や、PCSを停止した停電点検、転売時の資産価値評価(デューデリジェンス)などを想定する。本体ユニットのサイズは960×155×40mm、質量は410g。検査対象のソーラーパネルは単結晶、多結晶、ヘテロ接合タイプとしている。
一方、ソラメンテCiSアダプターは、ソラメンテ-iSのコネクタ部に装着することで、PVケーブルを外すことなくパネル表面からCISパネルの不具合(バイパスダイオードの短絡など)を特定できる。CISパネルは直列接続と並列接続が組み合わさった構成のため、従来の点検方法ではパネルを取り外す必要があった。同アダプターを利用することで、これらの作業を軽減できる。本体ユニットのサイズは長190mm、直径32mmで、質量は160g。
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