ニュース
災害時も情報を止めない、テレビ局の安定稼働を蓄電池で支える:蓄電・発電機器
奈良テレビ放送が自社の送信所に、無停電電源装置(UPS)を導入。ソニービジネスソリューションのリチウムイオン蓄電搭載のUPSを採用した。災害などによる停電時にも、デジタル送信システムを停止させないバックアップ用の電源として活用する。
ソニービジネスソリューション(東京都港区)は、奈良テレビ放送の生駒送信所(奈良県・大阪府生駒山)に、オリビン型リン酸鉄リチウムイオン蓄電池搭載の無停電電源装置(UPS)を納入したと発表した。同システムの納品は2017年6月に完了しており、災害などによる停電時にデジタル送信システムを停止させないバックアップ用の電源として活用されている。
同装置には、村田製作所のオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池「Fortelion(フォルテリオン)」を搭載している。従来の一般的な鉛電池の期待寿命が10年未満であるのに対して、フォルテリオンの期待寿命は15年以上という。
従来、点検を目的とした鉛電池抵抗の計測は、深夜帯に電池を1つ1つ手作業で行う必要があったが、同装置には電池計測システムを搭載。電源装置を稼働した状態のまま、昼夜問わず、数分で高精度に寿命診断を行えるとしている。
納入した装置の電源容量は15kVA、電池容量14kWh、15年後バックアップ時間は30分とする。ソニービジネスソリューションは今後、リチウムイオン電池で従来の鉛電池・アルカリ電池の置き換えを加速し、UPSを放送局をはじめ社会インフラ市場に向けて展開していく方針だ。
関連記事
- リオ五輪の熱戦報じる50MWの電力、3000台以上のUPSと24時間監視で保護
熱戦が繰り広げられているリオ五輪だが、実は大会に使用されている電力の20%が「報道」で費やされているという。この電力を支えているのがGEである。 - 病院で命を守るUPS、1つに集めるだけで電力2割削減
富士通エフサスは、富士通と共同で愛知県厚生農業協同組合連合会江南厚生病院(愛知県江南市)に設置したUPSを集約し、消費電力を約2割削減した。 - 通信基地局や小型電源に適したリチウムイオン電池パック
NECエナジーデバイスが48V/2kWhリチウムイオン電池パックの販売を開始。広い温度特性による多様な設置環境と長寿命性、容易な拡張性、様々なシステムで使用できる汎用性と信頼性など通信基地局や小型電源向けに適した特長を持つ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.