ニュース
岩谷とトクヤマが水素製造能力を増強 水素社会を見据える:蓄電・発電機器
岩谷産業とトクヤマが合弁会社の水素製造能力を増強。燃料電池車の普及や、産業用分野での需要増に応える。
岩谷産業とトクヤマの合弁会社、山口リキッドハイドロジェン(大阪市)は、液化水素の製造能力の倍増工事をこのほど完了したと発表した。
液化水素の需要は、今後普及が見込まれる燃料電池自動車(FCV)や燃料電池バス(FCバス)向けに、大幅な伸びが予測される。加えてロケット用燃料や半導体、化学など産業用分野で需要が増加しており、今回の増強はそれらの需要増に対応するものだ。
山口リキッドハイドロジェンでは、山口県周南市のトクヤマ徳山製造所で苛性ソーダ生産時に発生する水素ガスを配管で受け入れ、精製・液化している。製造した液化水素は、全量岩谷産業が販売する。岩谷産業は、今回の増強により、液化水素の製造供給能力が年間8000万m3(立法メートル)から1億m3に拡大する。水素エネルギー社会の早期実現に向けて、供給体制を強固なものとし、さらなる安定供給体制の強化を図る方針だ。
関連記事
- ごみを“都市油田”に変える新技術、微生物で実現
積水化学工業がごみをまるごとエタノールに変換する生産技術の開発に成功。微生物触媒を活用した技術で、ごみを“都市油田”に替える技術として普及を目指す方針だ。 - 1000km走る6人乗り燃料電池車、トヨタがコンセプトモデルを公開
トヨタが新しい燃料電池車のコンセプトモデルを公開。「MIRAI」より2人多い6人乗りのモデルで、航続距離は1000kmを実現するという。 - メタノールで直接発電する新型燃料電池、NTTドコモの基地局を支える
NTTドコモが通信基地局に、フジクラが開発を進めている新型燃料電池を実証導入。メタノールで直接発電する世界初をうたう燃料電池だ。太陽光発電などと連携運用を行い、緊急時でも基地局を稼働できるようにする。 - 再エネ電力を「アルコール」として貯蔵、九大が装置を開発
九州大学の研究グループは再生可能エネルギーの電力などを、アルコール様物質として貯蔵できる装置を開発した。再エネ電力の新しい貯蔵方法として期待できるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.