ニュース
南相馬の被災地に東北最大級のメガソーラー、2万世帯分を発電:太陽光
福島県相馬市の被災地に、東北最大級のメガソーラーが完成。出力約59.9MWで、2万世帯分の使用電力量に相当する発電量を見込む。
住友商事は福島県南相馬市に特別目的会社のソーラーパワー南相馬・鹿島を通じて開発を進めていた太陽光発電所が完成し、2018年3月20日に商業運転を開始したと発表した。
同事業は、みずほ銀行をアレンジャー(幹事行)として組成した金融機関団がSPCへの融資を実行し、東芝エネルギーシステムズおよび大成建設が設計・調達・建設業務を担当した。
発電所は、南相馬市が所有する東日本大震災の被災地、約110ha(ヘクタール)に約22万枚の太陽光パネルを設置し、発電容量は東北地方最大級、福島県内で最大となる59.9MW(メガワット)を誇る。総事業費は約220億円で、年間発電量は一般家庭約2万世帯の使用電力量に相当し、東北電力に売電する。
南相馬市は、2012年10月に「南相馬市再生可能エネルギー推進ビジョン」を策定し、2030年には市内の消費電力量に対する再生可能エネルギーの導入比率をほぼ100%とすることを目標としている。同事業はこの目標達成に向けた重要な取り組みの1つになる。
住友商事は、世界各地で再生可能エネルギー発電の事業開発・運営を積極的に図っており、総発電容量は1000MWに達しているという。今後も、再生可能エネルギーを含む国内外における電力事業などの優良インフラ案件の事業機会発掘および開発に注力する方針だ。また、南相馬市原町東地区でも発電容量32.3MWの太陽光発電設備を建設中で、2018年12月の商業運転開始を予定している。
関連記事
- これからの太陽光発電、「デューデリジェンス」が事業の明暗を分ける
2017年4月から施行された改正FIT法。長期的な事業計画の策定や適切な運用保守が求めるようになるなど、太陽光発電事業を取り巻く環境は大きく変化した。こうした中で、今後の太陽光発電事業を成功させるためるには、どういった点に注意する必要があるのか。横浜環境デザインが解説する。 - 急増する太陽光発電の「雑草トラブル」、知っておきたいリスクと対策
日本でも稼働から数年が経過する太陽光発電所が増える中、課題の1つとなっているのが雑草対策だ。太陽光発電の雑草対策を手掛ける野原ホールディングスが、知っておくべき雑草に関する基礎知識や対策方法を解説する。 - 太陽光関連の倒産が過去最高に、原因の1位は「販売不振」
東京商工リサーチが2017年度の太陽光関連事業者の倒産数を発表。過去最高を14件上回る82件の倒産があった。 - 太陽光パネルの下でニンニク栽培、千葉県でソーラーシェアリング
千葉県で新たに太陽光発電と農業を両立するソーラーシェアリング発電所が稼働。太陽光パネルの下ではニンニクを栽培する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.