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再エネ100%キャンパス、ハワイ大学が「太陽光+蓄電池」で実現:太陽光
米国のハワイ大学は、一部のキャンパスで太陽光発電と蓄電池を導入し、敷地内で利用するエネルギーの100%を再生可能エネルギーで賄うと発表した。2035年までには全使用電力量を再エネで賄う計画だという。
ハワイ大学は2018年3月、同校のマウイカレッジキャンパス(以下、マウイカレッジ、マウイ島)が、敷地内で利用するエネルギーの100%を再生可能エネルギーの電力で賄う、米国初のキャンパスになると発表した。今回の取り組みは、米Johnson Controls Internationalと、ハワイ州の電力事業者であるPacific Currentとの連系によるもので、マウイカレッジをはじめとする5カ所のキャンパスに蓄電機能を備えた太陽光発電システムを導入する。
マウイカレッジには2.8MW(メガワット)の太陽光発電と、13.2MWh(メガワット時)の蓄電システムを導入し、2019年の運用開始を予定している。さらにオアフキャンパスでは7.7MWの太陽光発電と28.6MWhの蓄電池を導入する。
これらの取り組みにより、マウイカレッジで使用するエネルギーは再生可能エネルギー100%となる他、リーワードコミュニティーカレッジ、ホノルルコミュニティーカレッジ、カピオラニコミュニティーカレッジ、ウインドワードコミュニティーカレッジの化石燃料使用量はそれぞれ98%、97%、74%、70%の割合で削減される。これれにより20年間で7900万ドル以上の電力コスト削減につながるという。
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