最大1.8MWに対応する大容量パワコン、ABBが日本市場投入:太陽光
ABBは最大1.8MWの出力に対応する大容量パワーコンディショナーの新製品を日本市場に投入する。数MW規模の太陽光発電所に最適なモデルという。
ABBは日本国内の大規模太陽光発電所向け大容量パワーコンディショナー「PVS800シリーズ」に、最大1.8MW(メガワット)の出力に対応する新型モデル「PVS800-57B」を追加した。2018年5月から販売開始する。
PVS800-57Bは、従来のPVS800シリーズと比較してエネルギー密度を約50%高めた。外形寸法は4030×2150×720mm(ミリメートル)、重量は約3トンで、単位出力当たりの体積および設置面積において、「市場で最もコンパクトなパワーコンディショナーの1つ」(同社)で、現地での設置スペース、輸送コストの削減に寄与するとしている。
定格出力1711kW(キロワット)と1801kWの2モデルを展開し、動作温度範囲(45℃以上で出力制限)となっており、高温による厳しい設置環境においても優れた能力を発揮する。また、25℃で約15%の過負荷能力がある(定格出力1711kWの場合は最大1975kW、1801kWの場合は最大2078kW)。
ミラー配置も可能なモジュール式のキャビネットは、屋外収納盤やコンテナの設計、接続箱や昇圧変圧器などのBOS(Balance of System)とのレイアウト調整への柔軟な対応が可能。特にさまざまなDCケーブルや接続箱のタイプにも柔軟に対応可能としている。
標準で16個のPVヒューズ付き入力回路を備えているが、オプションにより24個まで拡張することができる。さらに、DC入力キャビネットには、各入力回路の電流監視システムも追加することが可能だ。
なお、ABBの大容量パワーコンディショナーシリーズは、夜間にDC入力側を切り離し、無効電力を供給するなど、有効電力および無効電力を制御し、電力系統の安定化をサポートする機能なども標準装備している。
関連記事
- ABB日本ベーレー、日本市場でVPPソリューションを本格展開
ABBグループのABB日本ベーレーが日本市場向けに「バーチャルパワープラント(VPP)」ソリューションを本格展開。欧州などでの豊富な導入実績に基づくノウハウを国内向けに展開していくという。 - 大規模太陽光向けパワコンは1500Vが主流に! 世界のトレンドが見えてきた
大規模太陽光発電所の高電圧化が進んでいる。かつては600Vシステムが一般的だったが、やがて1000Vが主流となり、いまや新設大規模案件の多くが1500V仕様になろうとしている。この動きを加速させているのは、海外のパワコンメーカーだ。「スマートエネルギーWeek2018」で、各社の動向を探った。 - メガソーラー用の直流1500V対応パワコン、ABBが日本市場に投入
メガソーラーの機器コストを削減できるとして注目されている、1500V対応パワコン。ABBが日本市場での販売を開始した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.