ハンファQセルズ、日本の太陽電池出荷シェアで1位に:太陽光
ハンファQセルズジャパンは、2017年度日本市場での太陽電池モジュール出荷量が770MW(メガワット)となり、シェア1位を獲得したと発表した。
ハンファQセルズジャパンは、2017年度日本市場での太陽電池モジュール出荷量が770MW(メガワット)となり、シェア1位を獲得したと発表した。数値は調査会社の富士経済が公表した市場レポート「2018年版太陽電池関連技術・市場の現状と将来展望」によるもの。
ハンファQセルズジャパンは2011年に日本の太陽光発電市場に参入した。2012年度の出荷量は50MWだったが、2013年度には国内出荷量500MWを突破している。
同社によると国内の太陽光発電市場は、強力な日本メーカーの存在と高品質を好むという日本独特のニーズが組み合わさり、エンドユーザーや販売店・施工店から、外資系メーカーの太陽電池モジュールが採用されることはほとんどなかったという。アジア・太平洋の市場でも、同じように高性能と高品質が好まれる傾向がみられており、特にオーストラリアでは、住宅市場の屋根上太陽光で市場シェアの着実な伸びが見られ、2017年時点で、10%近くに達しているという。
こうした日本独特の市場向けに、太陽電池セルの裏面に機能性ナノ薄膜(誘電体)を形成し、セルに入射した太陽光を効率よく活用することで発電効率を高める「Q.ANTUM技術」を活用した製品を投入。さらに、世界のテスト基準の2倍以上の品質検査を実施し、品質の向上に注力したという。
加えて、日本独自の製品として、限られた住宅屋根の面積を有効活用する、32セルや48セルの太陽電池モジュールといった製品や、蓄電池、パワーコンディショナー、エネルギーマネジメントシステムを含む、オールインワンの蓄電ソリューションなども展開している。
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