ベルギーで進む219MWの洋上風力発電、住友商事が参画:自然エネルギー
住友商事がベルギーで開発が進んでいる洋上風力事業に参画。出力219MWで、2020年の完成を予定している。
住友商事はベルギーで開発が進んでいる洋上風力発電事業「Northwester2(ノースウェスタ-2)」に参画すると発表した。2018年8月24日付で、同事業の特別目的会社の株式30%を取得した。
同事業は、ベルギーの大手小売りチェーンのColruyt Groupおよびフランダース州投資会社PMV傘下で、洋上風力事業を手掛けるPerkwind社と住友商事が共同で進める。発電所はベルギー沖の約52km(キロメートル)、水深約40m(メートル)の海域で建設が進んでおり、総発電容量は約219MW(メガワット)、総事業費は約900億円を見込む。資金はノンリコースプロジェクトファイナンス中心に調達する。
2018年内に着工し、2020年の完工を目指す。事業期間は25年間で、ベルギー政府による補助金制度も活用し、約21万世帯分に相当する電気を供給する計画だ。
欧州洋上風力市場では、発電効率向上のため技術革新による風車の大型化が進んでおり、同事業では、運転開始時には世界最大の量産型風車となる発電容量9.5MW、全高約190mというMHI Vestas社製の風車23基を使用する。
住友商事は、これまでにも日本、欧州、米国、南アフリカ、中国で風力発電事業に携わり、洋上風力発電事業では現在ベルギーで二つ、英国で二つの事業に参画している。
今回事業参画した事業はPerkwind社とのベルギーにおける4件目の共同事業であり、同事業でも共同で開発・建設・操業に取り組む。Perkwind社とは今後、ベルギー以外の他国での再生可能エネルギー案件や、新技術分野での協業も検討しているという。
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