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最大容量624kWh、ニチコンが産業用蓄電システムに新モデル:蓄電・発電機器
ニチコンが産業用蓄電システムの新機種を開発。出力50kW、容量は最大624kWhまで拡張可能だ。2019年1月から販売を開始する。
ニチコンは2018年10月、産業用蓄電システムの新機種「DS5078A(屋内設置)/DS5078B(屋外設置)」をラインアップに追加し、2019年1月に発売すると発表した。電力のピークシフト、ピークカットの他、災害時に向けた非常用電源としての機能を搭載している。販売目標は2年間で100台。
新機種は、公共施設に比べ電力需要の大きい企業向けとして、出力および蓄電池容量を現行機種の出力10〜20kW(キロワット)から、50kWに拡大。容量についてもこれまでの15〜120kWh(キロワット時)から拡大し、標準で78kWh、最大624kWhまで増設を可能とした。
価格については、現行同等品と比較して10%のコスト削減を実現したことにより、国や地方自治体からの補助金の活用により9年以内の投資費用回収も可能としている。
このほか、屋内、屋外の設置環境に対応。50kWのパワーコンディショナー搭載により、各社の太陽光パネルと直接接続が可能だ。使用環境や要望に合わせて5〜20kVAのスコットトランスを自由に選べ、接続盤内に内蔵できる。オプションとして、通常時は蓄電システムの運転状況やデータの収集を、異常時には離れた端末に異常情報を発信するなど安全管理を提供する通信機能も用意。急速充電器との連携により、災害による停電でもEV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド自動車)への電力供給が可能、などの特徴がある。
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