アルプス電気の工場新棟、1MWの太陽光発電を自家消費:太陽光
アルプス電気は、新たに建設した「古川第二工場」の新棟に、自家消費向けの1MWの太陽光発電設備を導入。この他さまざまな省エネ設備などの導入により、温室効果ガスを50%削減できるという。
アルプス電気は、新たに建設した「古川第二工場」の新棟に、自家消費向けの1MW
アルプス電気は2018年11月1日に宮城県大崎市に「古川第二工場」の新棟を竣工した。新棟は同社の電子部品製造におけるマザー拠点として、「次の50年を見据えた持続的な先端工場」とすべく設計。IoTやAIを活用した生産管理システムで品質の安定化を図りながらも、地球環境や社員の働きやすさにも配慮するなど最先端の設備を取り入れた。
新工場は2016年に取得した工場用地に、2017年9月から建設を進めていた。敷地面積は4万8000平方メートル、延床面積3万9111平方メートルで、地上四階建。従業員数は1000人。車載向けモジュール、カメラ用アクチュエータ、各種スイッチなどを生産する。
屋根には出力1MW(メガワット)の自家消費用の太陽光発電や、地中熱利用空調および排熱や雨水再利用など、再生可能エネルギー関連の設備を導入した他、床から2メートルまでの作業領域のみを空調する「成層空調システム」を導入するなど、積極的に省エネルギー化を推進。これにより50%の温室効果ガス排出量削減が期待できるという。
生産設備については、IoTやAIを活用した生産管理システムにより、生産工程を「見える化」することで、安定品質を追求。IoTで収集した生産ラインの稼働率、不良率、人員出勤率などのデータを分析し、原価や品質の改善につなげるとともに、経営層やグローバル他現法とも情報を共有し、世界同一品質を目指す。
さらに、大崎平野を広く見渡せる事務スペースや、庭に面した開放的な社員食堂、大崎市の豊かな自然をイメージしたデザインの休憩室などを設け、従業員が働きやすい環境を提供している。
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