用水路を活用した小水力発電所、発電した電力は地域に供給:自然エネルギー
自然電力グループが長野県小布施町で開発を進めていた水力発電所が2018年10月から稼働。発電した電力は地域新電力を通じて地域の需要家に供給する。
自然電力(福岡市)100%子会社である長野自然電力(長野県小布施町)が、小水力発電所「小布施松川小水力発電所」(同町)が完成し、2018年10月から運転を開始した。自然電力グループとして初の小水力発電所となる。
同発電所は小布施町を流れる松川から取水する用水路を活用した流れ込み式発電所で、約190kW(キロワット)の発電出力を有している。発電所の最大使用水量は約1.5立方メートル/秒、有効落差約14.4メートルで、年間発電量は、一般家庭約350世帯分に相当する年間約110万kWh(キロワット時)の発電量を見込む。水車は、小水力発電事業におけるパートナーである豪GUGLER Water Turbines社のフランシス型水車を採用した。
長野自然電力は、同発電所の建設にあたり、八十二銀行(長野市)からプロジェクトファイナンスで資金調達を行った。さらに、地域主導型の自然エネルギー発電事業を「収益納付型補助金」により支援する長野県公募事業「平成29年度自然エネルギー地域発電推進事業」を活用している。また、発電所用の水源の取得にあたっては、小布施町の協力を得た。
また、自然電力、長野県北信地域でケーブルテレビ事業を展開するGoolight(須坂市)および小布施町の3者で地域新電力「ながの電力」(小布施町)を設立した。同発電所で発電された電気は、ながの電力が小売電気事業者である自然電力の取り次ぎとして需要家に販売し、自然電力が当該電気を需要家に供給する。
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