ニュース
FIT価格21円でも十分な採算性、サンテックが埼玉県にメガソーラー:太陽光
サンテックパワージャパンは同社子会社が埼玉県熊谷市に建設を進めていたメガソーラーが稼働を開始したと発表。調達や設計を工夫し、FITの買取価格が21円/kWhでも十分な採算を確保しているという。
サンテックパワージャパンは2018年12月21日、同社子会社であるサンテックエナジーディベロップメントが開発した「熊谷太陽光発電所II」(埼玉県熊谷市)が稼働を開始したと発表した。
同発電所は3万7765m2の敷地に、サンテックパワー製の325W(ワット)の太陽電池モジュール8010枚と、同社が調達したファーウェイ社製パワーコンディショナー60台を設置。発電出力は2603.25kW(キロワット)で、初年度年間の予想発電量は一般家庭約650世帯分の年間電力消費量に相当する311万8000kWh(キロワット時)を見込む。発電所の20年間の運用保守(O&M)もサンテックが担当する。
「再生可能エネルギーの固定買取価格制度(FIT)」に基づく売電価格は21円/kWh。発電所の建設に使用する機器や部材に関して、グループ会社や中国メーカーとのリレーションにより高品質な製品を安価に調達できる体制を構築することで、21円/kWhでも十分な採算性を確保することに成功したという。
さらに、分散型の受変電設備を採用し、発電所敷地内の配線を高圧ケーブルとする設計により、配線費用と発電ロスを抑え、より安価かつ低コストな発電所を実現したとしている。
関連記事
- 太陽光のFIT価格はついに14円台に、第3回の入札結果を公表
2MW以上の太陽光発対象に、FITの買い取り価格を決める第3回の入札結果が公表された。最低落札価格は14.25円/kWhで、ついに14円台に突入している。 - 太陽光の入札対象を「500kW以上」に拡大、2019年度の募集容量は750MWに
政府は太陽光発電のFIT価格を決める入札制度について、対象とする事業規模を拡大する。2019年度はこれまでの2000kW以上から500kW以上に拡大する。入札対象を拡大することで発電コストのさらなる低減を促す狙いだ。 - 経産省が未稼働太陽光へのFIT改正案を修正、減額の適用期限に猶予
一定の条件に基づいて買い取り価格を減額するという、太陽光発電の未稼働案件に対するFIT制度の改正案について、経済産業省が一部の内容を修正すると発表。2019年3月31日までとしていた系統連系工事の着工申し込みの受領期限を延長し、猶予期間を設けた形だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.