1500V対応の太陽光向け分散パワコン、デルタ電子が日本市場へ:スマートエネルギーWeek2019
デルタ電子が太陽光発電のシステムコスト削減につながるとして注目されている1500V対応パワコンを披露。出力125kWのモデルで、2019年内に国内展開を開始する予定だ。
デルタ電子は「第10回 太陽光発電システム施工展」(「スマートエネルギーWeek2019」内、2019年2月27日〜3月1日、東京ビッグサイト)に出展し、直流電圧1500V(ボルト)に対応する分散型パワーコンディショナーを参考出展した。2019年内に日本市場で展開する予定だ。
太陽光発電所のシステム費用削減に貢献するとして、1500V対応機器の導入に注目が集まっている。直流回路の高電圧化することで、ストリングあたりに接続できる太陽光パネルの枚数が増やせるようになり、接続箱の数や配線などを削減できるメリットがあるからだ。
今回デルタ電子が参考出展したのは定格出力125KW(キロワット)の三相パワーコンディショナー。最大変換効率99.1%、動作電圧範囲は810〜1500V、入力回路数20、1MPPT回路、外形寸法900×663×334mm(ミリ)、本体重量80kg。防じん・防水等級はIP65に対応し、重塩害地域への設置も可能だ。
同社が1500V対応のパワコンを日本市場に投入するのは初。国内の顧客からの要望が多かったため、日本市場への投入を決めたという。
住宅・低圧向けもラインアップを刷新
この他、住宅・低圧産業用向けパワーコンディショナーの最新モデルも披露。2019年モデルとして、ラインアップを刷新している。特徴としては変換効率を高めた他、入力電流容量を従来の10A(アンペア)から12Aに拡大。さらに明け方や夕方の発電量を高められるよう最低動作電圧を30Vに低減した。この他、小型化とともに、本体全面の扉を横開きできる仕様とするなど、メンテナンスのしやすさも改善した。
関連記事
- 大規模太陽光向けパワコンは1500Vが主流に! 世界のトレンドが見えてきた
大規模太陽光発電所の高電圧化が進んでいる。かつては600Vシステムが一般的だったが、やがて1000Vが主流となり、いまや新設大規模案件の多くが1500V仕様になろうとしている。この動きを加速させているのは、海外のパワコンメーカーだ。「スマートエネルギーWeek2018」で、各社の動向を探った。 - 1500V対応パワコンで変わる太陽光発電、コスト削減にメリット
太陽光発電のコスト削減に向けて、国内でも直流1500V(ボルト)対応パワコンの導入に注目が集まり始めている。国内メーカーでいち早く1500V対応パワコンを投入した東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が、「PVJapan2017」でその実機を披露した。 - 1500V対応の太陽光ストリングス監視、住友電工が初披露
住友電気工業は、「スマートエネルギーWeek 2018」で、直流1500V対応のストリング監視装置を初展示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.