パナソニックが「CO2ゼロ工場」を達成、日本とベルギーの2拠点で:自然エネルギー
パナソニックが日本と欧州の2工場で操業時にCO2を排出しない「CO2ゼロ工場」を実現。太陽光発電による自家消費や、CO2排出係数ゼロの電力プランの契約、各種クレジットの活用などを組み合わせた。
パナソニックは2019年2月、日本と欧州の2工場で、操業時にCO2を排出しない「CO2ゼロ工場」を実現したと発表した。同年1月に家電製品のリサイクル拠点「パナソニック エコテクノロジーセンター」と、乾電池を製造する「パナソニック エナジーベルギー」で実現した。
同社は2017年6月に策定した「パナソニック環境ビジョン2050」における注力項目の一つとして、工場の操業においてCO2を排出しない「CO2ゼロの工場づくり」をグローバルで目指すことを掲げている。CO2ゼロ工場とは、省エネ推進や再生可能エネルギー導入、クレジットの活用などにより、CO2排出を実質的にゼロにした工場のことを指す。
今回CO2ゼロを達成したパナソニック エコテクノロジーセンターでは、 太陽光発電システムを導入して自家消費を行う他、関西電力が提供する非化石証書を利用したCO2排出係数ゼロの電力メニュー「水力ECOプラン」の契約、J-クレジットの活用などを行った。今後は地中熱など再生可能エネルギーのさらなる活用や、化石燃料より排出されるCO2を吸収し分離・活用する技術の導入など、自社開発の技術を活用したより高度な取り組みも進める方針だ。
もう一つのCO2ゼロ工場となったパナソニック エナジーベルギーでは2016年2月に2MW(メガワット)の風力発電システムを導入している。こちらは地域の電力会社に売電を行っているものだが、全調達電力を、100%再生可能エネルギー由来の電力に切り替えている。
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