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再エネ水素でフォークリフトを運用、大陽日酸が川崎市で:太陽光
大陽日酸が川崎市の事業所内に再生可能エネルギーの電力を利用する「オンサイト型CO2フリー水素充填(じゅうてん)システム」を導入。太陽光発電の電力で製造した水素で、燃料電池フォークリフトを運用する計画だ。
大陽日酸は2019年3月、環境省から補助金の採択を受け、同社川崎水江事業所に、再生可能エネルギーを利用した「オンサイト型CO2フリー水素充填(じゅうてん)システム」の設置を決めたと発表した。
川崎水江事業所は、川崎市臨海部工場エリアに位置している。同プロジェクトでは、川崎市が推進する「水素社会の実現に向けた川崎水素戦略」のもと、中規模オンサイト型充填基地のモデルとして、太陽光発電による再生可能エネルギーを活用し、燃料電池フォークリフト(FCFL)の事業所内運用まで、一貫したシステムを構築する。
FCFL用の再エネ水素ステーションは、環境省が公募した「平成30年度二酸化炭素排出抑制対策事業等補助金(再エネ水素を利用した社会インフラの低炭素化促進事業『地域再エネ水 素ステーション導入事業』)」を受けて建設・設置し、2019年12月の完成を予定している。また、運用するFCFLについては、トヨタエルアンドエフ神奈川が環境省の「水素社会実現に向けた産業車両等における燃料電池化促進事業」および神奈川県からの助成を受けたFCFLをリース契約し、事業所内で運用する。
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