イオンが「PPAモデル」で太陽光発電を導入、脱炭素化を加速へ:太陽光
イオンが再生可能エネルギーの活用拡大に向けて自社の商業施設に「PPA(Power Purchase Agreement、電力販売契約)」モデルを利用した太陽光発電の導入を実施。
イオンは2019年4月、再生可能エネルギーの活用拡大に向け、自社の商業施設に「PPA(Power Purchase Agreement、電力販売契約)」モデルを利用して太陽光発電を導入すると発表。したそれに向けて、イオンタウン湖南(滋賀県湖南市)の屋根スペースを提供し、PPA事業者が1MW(メガワット)を超える発電能力のある太陽光パネルを設置。そこで発電された電力をイオンタウン湖南が自家消費分として購入・活用する契約を同年3月29日に締結した。
PPAモデルとは、PPA事業者が、電力需要家の敷地や屋根などのスペースを借りて太陽光発電システムを設置し、そこで発電した電力を電力需要家に販売する事業モデルのこと。今回契約を結んだPPA事業者は三菱UFJリースが100%出資するMULユーティリティーイノベーション(東京都千代田区)。太陽光パネルの発電量は1161.6kW(キロワット)相当で、2019年12月に設備の設置を完了する予定だ。
イオンは、「イオン脱炭素ビジョン2050」を2018年3月に発表し、2050年までに店舗で排出するCO2などを総量でゼロにすることを目指している。また、中間目標として2030年までに店舗で排出するCO2等を総量で35%(2010年比)削減することを定め、省エネの取り組みに加え、再生可能エネルギーの活用拡大を目指している。さらに、この脱炭素ビジョン策定を機に、再生可能エネルギー由来電力100%での事業運営を目標に掲げる国際イニシアティブ「RE100」にも加盟している。
今回のPPAモデルの導入は、同目標達成に向けた取り組みの一環であり、グループ各社の商業施設のスペースを有効活用し、太陽光発電の利用拡大を進める方針だ。
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