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水車を改修して発電量アップ、年間8600世帯分を発電:自然エネルギー
JNCは、水力発電所「目丸発電所」(熊本県上益城郡山都町)の改修工事を完成させ、新たに営業運転を開始した。改修後の最大出力は5900kWであり、一般家庭約8600戸分の年間発電量に相当する。
JNCは2019年8月1日、水力発電所「目丸発電所」(熊本県上益城郡山都町)の改修工事を完成させ、新たに営業運転を開始したと発表した。改修後の最大出力は5900kW(キロワット)であり、一般家庭約8600戸分の年間発電量に相当する。投資金額は約22億円である。
水車・発電機を高効率の機器へ更新することで、改修前の最大出力5700kWを認可取水量を変えずに200kWまで、約4%増強した。同社の水力発電所は全て「流れ込み式」を採用している。河川水からごみを取り除いた後に、水路を通して水槽へ導き、水圧鉄管を落下させることで水車を回して発電する。
同社グループは、環境・エネルギー分野も重要な事業ドメインと位置付けている。国内に13カ所の水力発電所(最大出力合計9万6400kW)、4カ所の太陽光発電所(同1万6000kW)を保有し、再生可能エネルギーによる発電事業に取り組んでいる。2013年より進めている水力発電所の大規模改修工事において、目丸発電所は7カ所目の営業運転開始となる。
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