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日本の水素燃料関連の市場規模、2030年度に50倍以上に成長か:蓄電・発電機器
調査会社の富士経済が水素燃料関連の国内市場の調査結果を発表。2030年度の水素燃料関連市場は、2018年度比で56.0倍の4085億円に拡大すると予測している。
富士経済は2019年8月、水素燃料関連の国内市場の調査結果を発表した。2019年1〜4月にかけて実施した調査で、水素燃料や水素利用、水素輸送、水素供給で使用される関連設備機器の市場を調査対象とした。
同調査によると、2030年度の水素燃料関連市場は2018年度比で56倍の4085億円が予測される。水素燃料や水素利用、水素輸送、水素供給の各分野が堅調に推移するとみられ、特に水素燃料の需要の大幅増が見込まれる。一方で当面は、水素ステーションを軸とした水素供給が伸びると予測している。
水素燃料市場は2030年度で1863億円が予測されており、2018年度比では372.6倍となる見込みである。現状ではFCV(燃料電池自動車)用途が中心だが、将来的には水素発電向けの伸びが期待されるという。電力事業向けの大型水素発電機の開発が進んでおり、2030年までに大型水素発電システムの導入実現も予測できるという。
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