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太陽光のFIT価格はついに“10円台”に突入、第4回入札の結果が明らかに:太陽光
FITによる事業用太陽光発電の価格を決める第4回入札の結果が公表された。最低落札価格は10.50円/kWhとなり、これまでの入札の中で最も低い価格となった。
低炭素投資促進機構は2019年9月3日、「再生可能エネルギーの固定買取価制度(FIT)」による太陽光発電の買い取り価格を決める第4回入札の結果を公表した。落札件数の合計は63件で、募集容量300MW(メガワット)のうち195.89MWが落札された。最低落札価格は10.50円/kWh(キロワット時)となっている。
2017年度から一部規模の太陽光発電を対象に、FITによる買い取り価格の決定に入札制度が導入された。当初は2MW以上の事業が対象だったが、第4回からは2MW未満も入札の対象となっている点がポイントだ。なお、第2回入札から上限価格は非公開で行われ、入札後に公開される仕組みになっているが、第4回入札の上限価格は14.00円/kWhで、前回より1.50円引き下げられている。
第4回入札は参加資格審査のために提出された事業計画数の合計は146件で、実際の入札は71件あった。入札された再生可能エネルギー発電設備の出力の合計は266.20MWで募集容量の300MWを下回っているが、上限価格の14.00円/kWhを超える入札が弾かれたため、実際の落札数は63件、容量ベースでは195.89MWとなったようだ。
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