ニュース
需要広がる定置用蓄電池、世界出荷量は2025年までに7倍以上に拡大か:蓄電・発電機器
矢野経済研究所は、定置用蓄電池の世界市場の調査結果を発表した。2025年のESSの世界出荷容量を2018年比で約7.1倍の6万9892MWhと予測している。
矢野経済研究所は2019年8月30日、定置用蓄電池(Energy Storage System、以下ESS)世界市場の調査結果を発表した。2025年のESSの世界出荷容量を2018年比で約7.1倍の6万9892MWhと予測している。
同調査によると、2018年のESS世界市場は前年比265.5%の9909MWhとなった。従来のバックアップ電源用途に加えて、再生可能エネルギーの導入の増加に伴った電力系統の安定化対策、電力の安定供給対策、大口ユーザーの自家消費電力用途がけん引した。
矢野経済研究所は、平均すると電力料金が上昇する傾向にあること、FIT買い取り価格が下落することで余剰電力の自家消費につながること、電力の安定供給のための需要などが拡大することなどから、今後のESS市場の高成長を予測している。2025年のESS世界出荷容量6万9892MWh(予測)のうち、住宅用ESS世界市場規模はメーカー出荷容量ベースで1万1943MWhと予測した。
関連記事
- 離島の再エネ活用を後押しするハイブリッド蓄電池、中国電力が実証運用で成果
中国電力が島根県の隠岐諸島で実施してきたハイブリッド蓄電システムの実証を完了。複数種類の蓄電池を組み合わせて運用することで、再エネの出力変動を吸収し、電力系統の安定化に寄与することを検証できたという。 - 1万台の蓄電池を秒単位で一括制御、NECと関電が実証に成功
NECと関西電力らが1万台規模の分散電源を秒単位で一括制御できる技術の実証に成功。電力系統の安定化を図り、再生可能エネルギーの導入拡大に役立つ技術としている。 - 500台の蓄電池で仮想発電所を構築、エリーパワーらが実証
複数のエリアに分散する、合計約500台の蓄電池を統合制御して大規模な仮想発電所を構築する実証がスタート。エリーパワー、東京電力、関西電力ら9社による合同実証だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.