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“つながるガス機器”で描く未来を提案、大阪ガスがCEATECに初出展した理由とは?CEATEC 2019(1/2 ページ)

大阪ガスが幕張メッセで開催中の「CEATEC(シーテック)」に初出展。家庭用燃料電池「エネファーム」関連のIoTサービスや同社が考える“未来の生活”など、さまざまな展示を披露している。

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20周年のCEATEC、初参加のインフラ企業が多数

 大阪ガスは「CEATEC(シーテック)2019」(2019年10月15〜18日、千葉市・幕張メッセ)に初出展し、「ひとりひとりにあった未来の暮らしのご提案」をテーマに、インターネット接続に対応する家庭用燃料電池「エネファーム」関連のサービスや、新製品であるIoT対応ガスコンロ、同社が考える“未来の暮らし”をイメージしたコンセプチュアルなブースなどを披露した。


「CEATEC 2019」の大阪ガスブース

 2019年の開催で20周年目を迎えるCEATECは、2016年から「IT・エレクトロニクス総合展」という従来のコンセプトを刷新し、CPS(サイバーフィジカルシステム)やIoT(モノのインターネット)をテーマにした総合展示会に生まれ変わった。この新たなコンセプトを掲げて以降、今回エネルギー分野では大阪ガスの他、関西電力などが初出展。建設会社も多数参加するなど、初出展のインフラ企業が増加している。

IoT×エネファームの有効性をアピール

 エネファームのコーナーでは、大阪ガスが強みとするIoT関連サービスの展示を披露。エネファームを同社のサーバーと常時接続することで、スマートフォンを利用した遠隔からの運転操作や、故障など不具合検知などを提供するサービスだ。これまで販売してきたIoT対応のエネファームのうち、その約8割が常時インターネットに接続されているという。最近では日本でも普及が広がりはじめているスマートスピーカーとの連携機能も強化中だ。


インターネット接続に対応するエネファーム

大阪ガスが展開するエネファーム関連IoTサービスの概要

 インターネット接続機能は、災害時にエネファームの持つ自立運転機能の有効活用や、利用状況の把握にも役立っている。災害などで停電が想定される場合は、エネファームの自立運転機能の利用をユーザーのスマートフォンアプリを通じてプッシュ通知することが可能だ。なお、2018年9月に発生した台風21号による大規模停電の際には、自立運転機能付きのエネファームを設置した約853軒の家庭が停電時に1時間以上の発電を行えたという。

 加えて、インターネット回線を通じた遠隔監視の機能によってエネファームの故障が把握しやすくなり、故障作業の出動回数と修理作業時間をともに30%削減できるなど、事業のコスト削減にも大きく寄与しているという。

つながる“ガスコンロ”も登場

 ブースでは2019年10月から発売を開始した、スマートフォンとの接続が可能なガスコンロも展示した。同社が展開する家庭向けガスコンロ「Siセンサーコンロ(ビルトインタイプ)」の最上位モデル「クラスS」には、新たにスマートフォンとBluetooth接続できる機能が搭載されている。


スマホと連携する新型のガスコンロ。専用レシピに応じて自動で火加減の調整などを行ってくれる

 このモデルでは専用のスマートフォンアプリの中から料理のレシピを選択すると、その情報がガスコンロに送信される。そのレシピ情報に基づいて、コンロが火加減を自動調節したり、食材をひっくり返す最適なタイミングを通知したりしてくれる。現時点ではこの機能に対応する300件のレシピを配信しており、今後も拡充していく予定とする。将来的には音声入力などへの対応も検討していくという。

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