ニュース
落差32mで1500世帯分を発電、岐阜県にダムの維持流量を活用する水力発電所:自然エネルギー
中部電力は、岐阜県郡上市において建設中の内ケ谷ダムから放流される維持用水を用いた内ケ谷水力発電所を建設する。2024年度の着工、2025年度の運転開始が計画されている。
中部電力は2020年1月21日、岐阜県郡上市において建設中の内ケ谷ダムから放流される維持用水を用いた内ケ谷水力発電所を建設すると発表した。同日、岐阜県と「内ケ谷ダム建設工事に関する基本協定」を締結している。
同発電所は2024年度の着工、2025年度の運転開始が計画されている。有効落差32m、最大使用水量が3.00m3/sで発電し、最大出力は720kW、想定される年間発電量は約460万kWhを見込む。これは一般家庭約1500世帯分の年間使用電力量に相当する。
中部電力は今後も水力発電所の開発を行うとともに、既設水力発電所の設備を改修することにより出力および発電電力量の向上を図る。
関連記事
- 「水路で発電」を低コストに、3人で設置できるマイクロ水車
日本の各地に広がる用水路。規模は小さいものの、その水流を活用して発電する取り組みが広がっている。NTNは農業・工業用水路に設置しやすい、プロペラ式の小水力発電機を開発した。このほど福島県須賀川市の「新安積疎水」での実証を終え、2016年12月から販売を開始する予定だ。 - 落差1メートルの水路でも発電可能、設置も簡単な小水力発電機
協和コンサルタンツは新開発の用水路向けの小水力発電機の販売を開始した。同社独自開発の相反転方式を採用した発電機で、1メートルと小さな落差でも発電できるのが大きな特徴だ。 - 水道の圧力差エネルギー、全国274カ所で1万9000kWの発電能力
環境省と厚生労働省が全国1500以上の水道事業者を対象に、水道の施設を利用した小水力発電の導入ポテンシャル調査を実施した。水源から浄水場や配水池へ流す水の圧力差を使って、全国の274カ所で発電できることがわかった。北海道から九州・沖縄まで各地に可能性が広がっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.