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風速2m/sで発電できるマイクロ風車を活用、シナネンが小型風力事業に参入:自然エネルギー
シナネン(東京都港区)がマイクロ風車事業への参入を発表。グローバルエナジーが開発した小型のマイクロ風車を利用した独立電源システムや屋上用風力発電システムの開発・販売を行う。
シナネン(東京都港区)は2020年3月6日、グローバルエナジー(静岡県浜松市)と共同で、微風でも発電可能でマイクロ風力発電事業に参入すると発表した。シナネン100%出資の新会社Sinagy Revoを設立し、マイクロ風車搭載製品の開発製造および販売・メンテナンス事業を展開する。
再生可能エネルギー関連事業を手掛けるグローバルエナジーは、新たに平均風速約1m/sの微風で回転し、約2m/sの風速で発電可能なマイクロ風車の開発に成功した。剛性を兼ね揃えた特殊な形状の軽量ブレード羽を搭載しする垂直型の風車で、360度全方向からの風を発電に利用できるという。
これらの特性から30%以上の高い設備利用率が期待できる他、風切り音は30db(デジベル)程度、設置場所から数メートル下の地上では、人の耳ではほとんど聞こえないレベルのため、市街地での設置も可能としている。
シナネンでは新会社のSinagy Revoにおいて、グローバルエナジーが開発した小型風車を利用し、ポール型完全独立電源装置や、屋上用風力発電装置の開発・販売を行う方針だ。
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