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再エネ水素を上空のパイプラインで輸送、福島県浪江町で実証事業:蓄電・発電機器
福島県浪江町で再生可能エネルギーで製造した水素を、空中に敷設したパイプラインで輸送する実証の実施が決定。地上や地中のパイプラインを利用する方法と比較して、水素をより安全に輸送できる可能性があるという。
ブラザー工業と巴商会、横浜国立大学は2020年8月6日、福島県浪江町から水素エネルギーの活用促進を目的とした「水素柱上パイプライン」による輸送実証事業を受託したと発表した。
水素柱上パイプラインは、水素を安全かつ安価に輸送する仕組みとして考案された手法。上空にパイプラインを敷設して低圧の水素を送ることで、災害などで配管が破断した際に空気より軽い水素は生活圏より上で拡散される。そのため、爆発に至る可能性は低く、人や生活に影響が及ぶリスクは低いという。また、地中に配管することを考えた場合、配管が破断した際に水素の漏出を感知するための付臭が必要となりますが、水素柱上パイプラインにはその必要もない上、安価に輸送インフラを構築できる可能性があるという。
実証事業では、旧浪江中学校の敷地を使用し、全長400mのパイプラインを地上約5メートルに敷設して、ブラザー工業の燃料電池を使って発電安定性確認とリスクアセスメントを実施。これにより安定稼働と安全対策に必要な情報を取得するとともに、今後の実使用に向けた法的な観点での課題検討も行うとしている。期間は2021年2月26日まで。
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