テスラが家庭用蓄電池「Powerwall」を日本で本格展開、認定施工会社は8社に:蓄電・発電機器
テスラが日本における家庭用蓄電池「Powerwall(パワーウォール)」の設置を2020年春から本格的に開始。また、国内でパワーウォールの販売施工を行う認定施工企業が8社になったことを明らかにした。
電気自動車(EV)ベンチャーTesla(テスラ)が、日本における家庭用蓄電池「Powerwall(パワーウォール)」の設置を2020年春から本格的に開始している。同年8月25日に同社の日本法人であるテスラモーターズジャパンは、国内でパワーウォールの販売施工を行う認定施工企業が8社になったことを明らかにした。
パワーウォールは容量13.5kWh(キロワット時)の家庭用蓄電池で、最大10台、135kWhまでの拡張に対応している。パワーコンディショナーを内蔵しており、外形寸法は1150×755×155mm、重量は114kg、屋内外の設置に対応している。
停電時には自動で蓄電池からの電力供給に切り替える機能を搭載しており、ピーク出力7kW、継続出力5kWで、エアコンなどの200V機器も使用にも対応。住宅に設置した太陽光発電と連携した充放電制御も可能で、発電状況や蓄電池の充放電量などの確認、発電した電力を自家消費優先で利用するといった制御の切り替えなどは、全て専用のスマートフォンアプリから行える。
注目されているのがその販売価格で、蓄電池本体を含むシステム全体の価格は税別99万円で100万円を下回る価格を実現した。この価格には10年の製品保証も含まれているが、実際に購入する場合、取り付けなどの工事費用が別途発生することになる。なお、認定施工会社の1社であるゴウダ(大阪府茨木市)は、蓄電システムおよび施工費、アフターサービス、保証などのセットプランとして、税別170万円で販売するという。
現時点での日本国内における認定施工会社は、アール・エス・ティー(静岡市)、光設備(愛知県津島市)、SIソーラー(東京都中央区)、ゴウダ(大阪府茨木市)、JHS(広島県福山市)、中部住器(名古屋市)、横浜環境デザイン(横浜市)、ネミー(東京都目黒区)の8社。
なお、テスラモーターズジャパンでは同社のウェブサイト上で、日本で稼働するPowerwallを収録したビデオを公開している。
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