ニュース
廃棄建材でバイオマス発電、電力は建設現場に供給――長谷工が検証導入スタート:自然エネルギー
長谷工コーポレーションは2020年11月2日、建設現場で排出された木くずでバイオマス発電を行い、その電力を建設現場で活用する取り組みを同年11月から検証的に導入すると発表した。
長谷工コーポレーションは2020年11月2日、建設現場で排出された木くずでバイオマス発電を行い、その電力を建設現場で活用する取り組みを同年11月から検証的に導入すると発表した。
この取り組みでは、同社の建設作業所から発生した木くずを産業廃棄物中間処理施設で破砕処理することでチップ化し、バイオマス発電の燃料として活用。また、バイオマス発電施設で発電した再生可能エネルギー電力を建設作業所の仮設電力に使用する。これにより、化石燃料を主体とした火力発電と比べて10%のCO2排出量削減を見込んでいる。
発電した電力は、東京地区では「横浜市港北区大倉山七丁目計画新築工事(仮称)」で利用。木くずの中間処理およびバイオマス発電はタケエイグリーンリサイクル(神奈川県横須賀市)、小売電気事業者は横須賀アーバンウッドパワー(同)が担当する。
関西地区では「東淀川区下新庄3丁目計画新築工事(仮称)」活用。木くずの中間処理は都市樹木再生センター(大阪府大東市)、バイオマス発電はBPS大東(同)、小売電気事業者はグリーンパワー大東(同)が実施する。
関連記事
- 「竹はバイオマス発電に不向き」を覆す、日立が燃料化技術を開発
日本国内に豊富に存在するものの、ボイラーで燃焼させると炉内に「クリンカ」という溶岩を生成してしまうなどの特性から、バイオマス発電の燃料には不向きとされている竹。日立はこうした竹の性質を、一般的なバイオマス燃料と同等の品質に改質する技術の開発に成功した。 - 木質バイオマスの利用が加速、FITで発電用途の間伐材利用が増加傾向に
林野庁が「木質バイオマスエネルギー利用動向調査」の結果を公表。2017年にエネルギーとして利用された木質バイオマスは、木材チップ、木質ペレット、薪(まき)、木粉の全てで前年比増となった。 - CO2を“削減する”バイオマス発電所を実現、東芝が大規模CO2分離回収を実証
東芝エネルギーシステムズが福岡県大牟田市のバイオマス発電所にCO2を分離回収する大規模な実証設備(CCS)を導入。世界初の大規模なCCS付きバイオマス発電対応設備になるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.