90km離れた太陽光発電の電力を自家消費、エコスタイルが自己託送支援を開始:太陽光
エコスタイルは2021年5月14日、再生可能エネルギー事業や不動産事業などを手掛けるデベロップに、太陽光発電所の自己託送サポートサービスの提供を開始したと発表した。
エコスタイルは2021年5月14日、再生可能エネルギー事業や不動産事業などを手掛けるデベロップに、太陽光発電所の自己託送サポートサービスの提供を開始したと発表した。
デベロップが栃木県那須郡の遊休地に設置した、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)を利用しない非FIT太陽光発電所から、約90km離れた同県佐野市の自社運営ホテルまで、自己託送制度を活用して電力供給を行うためのサポートを行う。
自己託送制度を利用して太陽光発電の電力を活用する場合、発電計画と発電実績を30分単位で一致させる計画値同時同量を達成する必要がある。太陽光発電などは天候によって発電量が左右されるため、同時同量の実現には事前の発電量予測や、それに基づく運用などのノウハウが求められる。
今回エコスタイルが提供するサポートサービスでは、独自の発電予測技術を用いて、年間を通じて毎日必要となる翌日の30分単位の発電量予測値の算出から、発電計画の作成、発電インバランス(発電予測値と実績値の差分)の精算負担などを提供。これにより遠隔地で発電した太陽光発電による電力の自家消費を支援する。
なお、自己託送で不足する電力は、エコスタイルの需要バランシンググループ(BG)として小売電力事業者であるデベロップが需要家PPSとして供給(負荷追随供給)する。負荷追随供給の電力にトラッキング付非化石証書を組み合わせることで、自己託送電力と合わせて「RE100」などの国際基準に準拠した脱炭素電力の利用が可能になるとしている。
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