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落差120mで360世帯分を発電、運用保守を自動化した小水力発電所:自然エネルギー
不動産事業を手掛けるヒューリックは2021年5月、群馬県利根郡で建設を進めていた「川場谷小水力発電所」が完成し、発電を開始したと発表した。日常の運用保守(O&M)を自動化しているのが特徴の発電所だという。
不動産事業を手掛けるヒューリックは2021年5月、群馬県利根郡で建設を進めていた「川場谷小水力発電所」が完成し、発電を開始したと発表した。日常の運用保守(O&M)を自動化しているのが特徴の発電所だという。
発電所は群馬県川場村の薄根川(うすねがわ)の流水を利用。発電機の出力は199kWで、河川の高低差約120mを利用し、一般家庭360世帯分の年間消費電力量に相当する約 1.3GWhの年間発電量を見込んでいる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定買取価格制度(FIT)を利用して売電し、20年後はヒューリックの保有物件に供給する計画だという。
発電所が位置するのは、大雨や積雪時には人が踏み入ることが難しい山間上流部。そのため、日常的なメンテナンスとして行う必要がある除塵(じん)作業や、出力・取水量調整機能などについて、自動化や遠隔からの作業が行えるシステムを構成した。
ヒューリックでは今後も継続的に太陽光発電や小水力発電などの開発に取り組む方針だ。
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