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落差10メートルで80世帯分を発電、和歌山県に小水力発電所:自然エネルギー
和歌山県内で初となる民間企業による小水力発電所「かつらぎ町金剛の滝水力発電所」が完成。2021年6月から本格的に運転を開始した。
和歌山県内で初となる民間企業による小水力発電所「かつらぎ町金剛の滝水力発電所」が完成し、2021年6月から本格的に運転を開始した。
この発電所は、和歌山県伊都郡かつらぎ町にある金剛緑地公園内の「金剛の滝」が持つ約10mの落差を活用した小水力発電所。水力発電事業を手掛けるJAGシーベル(東京都)が出資し設立した、和歌山自然エネルギー発電が発電事業者として運営を行う。
発電所は横軸クロスフロー水車を利用し、最大出力は49.9kW。滝の有効落差10.57メートルを利用し、年間約37万1000kWhの発電量を見込んでいる。これは一般家庭約80世帯分の使用電力量に相当するという。
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